12月に入り、工房がある石川県かほく市では、
時より渡り鳥の鳴き声も空から聞こえ、時雨れる日が続くようになりました。
自然の情緒を大切にする日本では、平安時代頃から自然風景や動物・植物を組み合わせて季節感を取り込んだ文様が好まれる様になったそうです。
中でも秋の植物柄は模様の華やかさはありませんが、独特の風情があり移ろう季節を感傷的に感じる日本人の情緒に訴える模様だったようです。
それは、平安中期以降の和様化によって、自然の風景が文様として工芸品にさかんに表現されました。
江戸時代前期頃には武家女性の夏ごろもの柄に藍で染めた青のグラデーションの茶や辻模様が流行、楼閣やあやめ、楓、桜、流水などを描いた高度な技術で染め上げられた麻の小袖(総柄のきもの)が今も残っているようです。やがて江戸時代中期以降に、友禅染めの技法が完成すると 折からの旅ブームによって名所風景の模様が描かれた小袖が最新のファッションスタイルだったようです。
加賀友禅もこの江戸時代中期に流行した名所風景の友禅、白山や兼六園の風景を描いた絵羽模様が大変好まれ昭和後期(加賀友禅もバブル時代)の春秋の新作展示会では、第一礼装の黒留袖に色留袖の定番模様だったようです。
※第一礼装とは、結婚式や祝いの式典など改まった席で着用する装い。格式のあるきもの。ちなみに、ウチの工房の先生は、草花文様または、割付模様が得意‼。
ところで最近、金沢で加賀友禅の着物が見られなくなった。と聞きました。
毎日の生活(衣・食・住)が 洋風スタイルが自然なのに 今更 伝統的な和の生活を送るのは難しいですよね。特に友禅の技法を活かした何かが見当たらない。金沢でもハレの日にも着ない使い手が減れば職人もショップもなくなるもの。どーしても沢山の友禅きものが見たい方は、石川県立美術館の7月頃に行われる伝統加賀友禅工芸展を見に来てください。この展示会も年々出品者が減っているようです。2019年は7月3日より7月7日にありましたね。お問い合わせください。
楓は、葉の形が、蛙の手のようなので「かえるで」からきているようです。秋になると楓の葉が赤く色づいたものを紅葉(もみじ)と呼んでいたそうです。
桜が春の錦なら、秋の錦はもみじと讃えられるように真紅に色づいた楓の葉は美しいですね。
初雪も降ったし…
北陸の紅葉(もみじ)もそろそろ終わりでしょうか。
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本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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【お取り扱い店】
【石川県立美術館】
住所:石川県金沢市出羽町2-1
開館時間/ 9:30~18:00
ミュージアムショップ営業時間/ 9:30~19:00
□ 石川県立美術館ミュージアムショップにて まめ福シリーズ/ぷち福シリーズ/chouchou 繻紗 手描き友禅和小物販売中。(ミュージアムショップは年中無休)ぜひ、お立ち寄りください!
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