毎日 蒸し暑い日が続きますね。
天気予報によると北陸地方の梅雨明けは、7月24日頃のようでした。
エ~ッ!
もう、梅雨明けしてたんですか?
日本には、昔はら蒸し暑い暑さを和らげてくれる
風鈴.すだれ.打ち水.雪輪文様.秋の七草の秋草文様.涼を感じる色.などステキな工夫がたくさんありますね。
そして、夏といえば何はなくともまず、
麻素材。
上品な光沢と透け感に涼やかな風をフワッと運んでくれる。ひんやりと肌に涼しい着心地。高温多湿の暑さを和らげてくれる麻は、衣類はもちろん日傘に寝具に、私にとって無くてはならない真夏の必需品です。
現在日本でほとんど栽培されていない麻は、海外から輸入される麻繊維リネン・ヘンプと呼ばれる麻製品がほとんどです。
植物繊維の麻布。しかし、その麻は写真でしか見たことが無いですね。
また、着物の文様に麻の葉文様があり大変人気があります。
六角形を基本とした幾何学模様の美しい麻の葉文様、形が大麻(おおま/たいま)の葉の形に似ていることから「麻(あさ)の葉」と名付けられたそうです。麻は、丈夫でスクスクと真っすぐに育つことから、縁起が良い植物として子供の産着やおしめに用いられる風習があったそうです。
麻の葉文様は、子供限定の文様でしたが、縁起の良いことにあやかりたいと人気が高まり、大人の着物の柄や和小物の柄としても親しまれるようになりました。崩れ麻の葉文、あじろ麻の葉文、松皮麻の葉文、捻じ麻も葉文などと盛んにデザインされました。今日のゆかたの柄に草花の柄と組み合わせでみられるコトがありますね。
私共工房でも加賀友禅の着物の柄の中に麻の葉をデザインしたこともありました。
ただ、縁起よりデザインの美しさから使ったように思われます。
以前、富山県南砺市五箇山の資料館で水色の地色にイッチン染め(友禅)模様がほどこされた、古い時代の麻素材の着物を見たことがありました。藍染のスッキリとした文様だったように記憶しています。
いにしえの日本では、夏だけでなくオールシーズン着ていた麻素材。実は太古から麻繊維は、無くてはならない庶民の身近な植物だったようでしたが、衣服(浴衣など)の原料として税金がかからない安価で繊維が取り出しやすい綿が日本で栽培されるようになったこと。戦後、大麻取り締法によって繊維用の麻まで取り締まりが厳しくなり麻布は、許可された場所でしか作られなくなったようです。
今は、一部地域の栽培だけとなっているようです。
最近、自宅の納屋の奥に糸を巻く様な木製の大きな糸車のような形の物が終われていたことにきずき家族に聞いたところ、麻糸の糸車だったそうです。
なんと…
今は想像もできませんが、自宅の前に青々と茂る麻畑があって、麻から繊維を取り出し麻糸にしていたそうです。それらは、麻縄.糸.麻袋.かや.などに使われていたとか。
本当に身近な植物だったのだなぁと感じました。
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本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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