鉛色の空が押しかぶさるように低く垂れこめ雪はさらさらと降り続く、
辺りの音をほとんど吸い込んでしまったかのようにシ~ンと静まる北陸の冬の夜はドキドキ。子供の頃、あんなにも楽しみな雪は、大人になると雪化粧程度で、嗚呼…どうか積もらないで欲しいと願ってしまう今日この頃です。
日本的な情緒ある意匠の一つに「雪」があります。
雪は古くから豊穣の吉兆とされてきました。しかし、文様になったのは比較的遅いそうで、草木にふんわりと雪が積もったさまが豊かさも連想させ縁起良い「雪持文」として桃山時代以降に能装束や小袖といった着物に流行したそうです。
能や茶の湯が盛んな金沢、加賀友禅の意匠にも雪化粧した情景が四季の彩りとして美しく描かれています。
元禄時代の頃に 雪の六角形の結晶から生まれた円形の「雪輪文」日本独自のデザインが登場しました。この雪輪文の形は、冬の情景を表すデザインにとどまらず、涼感を呼ぶと好まれ夏ごろもに染めだしたそうです。雪輪文様は粋な模様として今も着る人と見る人を楽しませています。また、江戸後期に雪の結晶が観察されると花の様に美しい結晶を「六花」と呼び、多彩に表現されました。雪には日本人ならではのやさしい美意識が込められているんですね。
真冬は、アッとゆう間に白一色の世界。水分をたっぷりと含んだ重い雪の下で籠る色鮮やかな植物たちも
「春よ、恋♡早くこい♡」と待ちわびているようです📷✨
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